アメリカのトランプ大統領は6日、中・大型トラックに対して11月1日より25%の関税を課すと正式に発表しました。今回の措置は、米国内の大型車メーカーを海外の競争から守ることや、国家安全保障の観点から導入されるものです。
輸入される大型トラックには、配送トラックやゴミ収集車、公共事業用トラック、輸送バス、シャトルバス、スクールバス、トラクタートレーラーなどが含まれます。
関税導入の背景
トランプ氏は先月、大型トラックメーカーを不公平な競争から守る必要があるとして、輸入大型トラックに対する関税導入を表明していました。
これにより米国内産業の保護と、米国の国家安全保障の強化を目的としています。
一方、日本やEUとの貿易協定では小型車に対しては15%の関税で合意済みですが、大型車に適用される具体的な税率は明確にされていませんでした。今回の25%課税は、その不透明部分に対する明確な対応といえます。
影響が懸念される輸入元と業界
米商工会議所は商務省に対し、大型トラックに対する関税導入の撤回を要請しています。主な輸入元は以下の国々です。
- メキシコ
- カナダ
- 日本
- ドイツ
- フィンランド
商工会議所はこれらの国々は米国の同盟国または緊密なパートナーであり、国家安全保障を脅かす存在ではないと指摘しています。
また、今回の関税措置により、輸入トラック価格の上昇や物流コストの増加が懸念され、米国内の流通業者や運送業者への影響も避けられません。
今後の注意点
- 日本企業をはじめとする輸入業者は、輸入計画や契約条件を再検討する必要があります。
- アメリカ市場での大型車販売価格が上昇する可能性があるため、米国向け輸出戦略の見直しが求められます。
- 米国の関税措置は他国との貿易摩擦を引き起こす可能性があり、国際政治や経済情勢にも注視が必要です。
まとめポイント
- 11月1日から米国が中・大型トラックに25%関税を導入
- 対象は配送トラック、バス、スクールバス、トラクタートレーラーなど
- 関税導入の背景は米国内産業保護と国家安全保障
- 日本やEUなど主要輸入国に影響が及ぶ可能性
- 輸出企業や物流業者は事前の対策が必須
今回の関税導入は、輸入業界や物流業界に大きな影響を及ぼす可能性があります。今後の米国の動向や貿易協議の進展を注視することが重要です。
(出典:Yahoo!ニュース「中・大型トラックに25%関税、11月1日から=トランプ氏」

中・大型トラックに25%関税、11月1日から=トランプ氏(ロイター) - Yahoo!ニュース
[ワシントン 6日 ロイター] - トランプ米大統領は6日、米国に輸入される中・大型トラックに対し、11月1日から25%の関税を課すと発表した。トランプ大統領は先月、大型トラックメーカーを不公平