今回のジジポリでは、不登校の増加やいじめ・暴力行為の実態、そして教育現場が抱える課題などについて解説していきます。
① 導入:なぜこのニュースが重要なのか
2024年度、全国の小中学校で不登校となった児童・生徒が35万人を超え、過去最多となりました。
さらに、いじめの認知件数が76万9000件を超え、暴力行為も過去最多という深刻な結果が文部科学省の調査で明らかになっています。
一方で、不登校の「増加率」が鈍化したというデータもあり、国や自治体の支援策が一定の成果を上げつつあるとの見方も。
とはいえ、「子どもたちが安心して学校に通える環境づくり」は、まだまだ課題が山積みです。
② 概要:数字で見る最新の教育現場
文部科学省が公表した2024年度の調査結果は次の通りです。
- 不登校の小中学生:約35万4000人(過去最多)
- 増加率:前年比+2.2%(前年の15.9%から鈍化)
- 新たに不登校になった児童・生徒:約15万3800人(9年ぶりに減少)
- 高校の不登校:約6万7700人(前年より約1000人減少)
いじめの認知件数は76万9000件を超え、4年連続で増加。
「いじめの重大事態(深刻な被害を伴うケース)」も1400件を超え、そのうち約3分の1は、重大化するまで学校が把握できていなかったことがわかりました。
暴力行為の発生件数も12万8000件と過去最多を記録しています。
③ 専門用語解説(初心者向け)
- 不登校:病気や経済的な理由を除き、年間30日以上学校を欠席している状態のこと。
- いじめの認知件数:学校が「いじめがあった」と正式に確認した件数。
- 重大事態:子どもが長期間登校できなくなったり、自殺や不登校につながるような深刻ないじめ被害が発生した場合。
こうした用語を理解することで、報道データの意味がより明確になります。
④ 背景と今後の対応
文科省は、「国や自治体による相談支援や家庭訪問などの成果が出始めている」と分析しています。
特に、オンライン学習の導入や、**校外で学ぶ子どもたちを支援する『教育支援センター』**の充実が、数字の改善につながった可能性もあります。
一方で、いじめや暴力行為の増加は深刻です。
特にSNS上でのトラブルなど、**「見えにくいいじめ」**が増えており、学校が把握する前に事態が悪化するケースが増えています。
政府は、AIを活用したいじめ検知や、スクールカウンセラーの増員などを進める方針ですが、家庭・地域・学校が一体となった対策が欠かせません。
⑤ 読者への問いかけ
- あなたの周りでも、学校に行けなくなっている子はいますか?
- いじめを早く見つけるために、私たちにできることは何でしょうか?
- 「不登校=悪いこと」という考え方を変える時期に来ているのではないでしょうか。
まとめポイント
- 2024年度の不登校児童・生徒は約35万4000人で過去最多
- 増加率は鈍化し、一定の改善傾向も
- いじめ認知件数は76万9000件超、暴力行為も過去最多
- SNSを中心とした「見えにくい」いじめが課題
- 家庭・学校・社会が連携した早期発見・支援体制の強化が急務
(出典:Yahoo!ニュース「小中の不登校35万4000人と過去最多…いじめ認知件数は76万9000件超え暴力行為も過去最多に 文科省」


