今回のジジポリでは、北海道・ニセコ地域で再び動き出した大規模リゾート開発と中国国営企業の参入による影響や課題について解説していきます。
① 導入:観光地ニセコに広がる新たな動き
北海道・倶知安町で計画されている「ニセコ花園ヴィレッジ」は、東京ドーム約9個分に相当する広大な敷地を誇る複合リゾートです。
一時中断していた工事が再開され、中国の国営企業が造成工事に参入したことで注目を集めています。
「外国資本による開発が地域にもたらす影響は?」
「地元住民の声はどこまで反映されているのか?」
今回は、その背景と今後の課題を整理します。
② 概要:一時中断から再開へ、背景に中国国営企業の存在
倶知安町旭地区で進む「ニセコ花園ヴィレッジ」は、
高級リゾートホテルブランド**「カペラ・ホテルズ&リゾーツ」**による日本初の大型プロジェクトです。
- 敷地面積:約42.5ヘクタール(東京ドーム9個分)
- 開業予定:2030年代前半
- 内容:ホテル、コンドミニアム、ヴィラなどを含む複合リゾート
当初、札幌の建設会社が造成を担当していましたが、契約条件の不一致により撤退。
その後、**中国国営企業「中国能源建設」**の日本法人が新たに工事を引き継ぎ、先月から再開されました。
③ 専門用語の解説:外国資本と造成工事とは?
- 外国資本(がいこくしほん):海外の企業や政府が日本国内の土地や事業に投資すること。ニセコでは外国資本のホテルや別荘開発が近年急増しています。
- 造成工事(ぞうせいこうじ):建物を建てる前に土地の地形を整える工事。地盤の強化や排水設備の整備などが行われます。
今回、中国企業が担当するのはこの造成部分のみで、建物そのものの建設はまだ担当企業が決まっていません。
④ 影響と今後の対応:観光発展か、地域リスクか
工事の再開により、地域経済への期待が高まる一方、住民からは次のような懸念も上がっています。
- 大型トラックによる交通渋滞や騒音
- 運搬される土の安全性
- 外国企業による土地の買収拡大への不安
説明会では、「地元企業からの土を使用する」「安全管理は徹底する」との説明がありましたが、「すでに反対できる段階ではない」という声も聞かれました。
外国資本によるリゾート開発は、雇用や観光収入の増加につながる一方で、土地の高騰や環境負荷といった課題も抱えています。
今後は、地域と開発側がどれだけ「情報を共有し、透明性を確保できるか」が鍵となるでしょう。
⑤ 読者への問いかけ:観光と地域のバランス、どう取る?
ニセコのように外国資本が積極的に進出する地域では、経済成長のチャンスと地域リスクが常に隣り合わせです。
あなたは、「外国企業の開発による地域経済の発展」と「住民の安心や環境保全」、どちらを優先すべきだと思いますか?
まとめポイント
- 北海道・倶知安町でニセコ地域最大級のリゾート開発が再開
- 中国国営企業「中国能源建設」の日本法人が造成工事を担当
- 地元住民からは交通・環境・情報公開への不安の声
- 外国資本による土地開発は経済効果と地域課題の両面を持つ
- 今後は、開発側と地域住民の対話が重要な課題に
(出典:HTB北海道ニュース「ニセコ地域最大級リゾート、工事一時中断から再開へ 中国国営企業が新たに参入 住民説明会では不安の声も」


