無気力・孤立・経済的困難が生む新しい社会問題
今回のジジポリでは、**中国で話題となった「ネズミ人間(老鼠人)」の実態と、日本の若者にも広がる“無気力化現象”**について解説していきます。
① 導入:日本にも広がる「ネズミ人間」現象
最近、中国のSNSで「ネズミ人間(老鼠人)」という言葉が注目を集めています。
一日中ベッドで過ごし、昼夜逆転の生活を送り、最低限の行動しかしない若者たちを指します。
驚くことに、この“ネズミ人間”に似た生活を送る若者は、日本の大学生の間にも広がりつつあるのです。
「何もしたくない」「外に出るのがつらい」「バイト以外は無気力」という声が増えています。
なぜ今、若者が「生きづらさ」を感じ、社会から距離を置くようになっているのでしょうか。
② 概要:昼夜逆転・無気力・孤立のリアル
「バイト以外の時間はずっと無気力」「大学に行けない」という声が大学生から聞かれます。
関東の大学に通うAさん(20)は、奨学金と家計の事情から3つのアルバイトを掛け持ちする“バ畜”生活。
疲れ切ってしまい、授業をサボっては一日中スマホを見て過ごす日々を送っています。
一方、都内の女子大学生Bさん(21)は、ガールズバーで働きながら推し活を続けていましたが、
「ストーカー被害」や「地元の悪口」に心が折れ、大学に行けなくなったといいます。
SNSを消して孤立し、家で動画を見続ける生活になってしまったそうです。
どちらも「怠け」ではなく、経済的負担や人間関係のストレスが背景にあるのが特徴です。
③ 専門用語解説:ネズミ人間・寝そべり族とは?
初心者向けに、関連する言葉を解説します。
- ネズミ人間(老鼠人):中国のSNS発祥の言葉。昼夜逆転で家から出ず、最低限の生活しかしない若者を指します。
- 寝そべり族:社会競争から離れ、努力や出世を放棄する生き方を選んだ若者層のこと。
- バ畜:アルバイト+家畜のスラング。過酷な労働を強いられる若者を自嘲的に表現した言葉。
これらはすべて、**「社会の中での疲弊とあきらめ」**を表すキーワードです。
④ 影響と今後の対応:放置できない若者の「無気力化」
若者が「やる気を失う」背景には、
- 学費や生活費の重圧(奨学金・物価高)
- 過剰なアルバイト負担
- SNSによる比較・誹謗中傷
- 将来への不安(就職氷河期再来の懸念)
といった問題が重なっています。
特に、コロナ禍以降に加速した孤独・不安・経済的困窮の連鎖が、ネズミ人間化を後押ししています。
大学や自治体は、メンタルサポートや奨学金制度の見直しを急ぐ必要があります。
そして社会全体で、若者が「頑張れないことを責めない」空気をつくることが重要です。
⑤ 読者への問いかけ
あなたの周りにも、「何もしたくない」「もう疲れた」と話す若者はいませんか?
もしかすると、その人も“ネズミ人間”のように見えて、心のSOSを出しているのかもしれません。
⑥ まとめポイント
- 「ネズミ人間」は中国だけでなく日本でも増加傾向
- 背景には経済的困難・人間関係の疲弊・社会の閉塞感
- 若者の無気力化は怠惰ではなく「疲弊の結果」
- 教育機関・社会の支援体制の見直しが必要
- 「生きづらさ」を共有し、孤立を防ぐことが重要
(出典:Yahoo!ニュース「《中国だけでなく日本でも増殖中》昼夜逆転の「ネズミ人間」と化す大学生たちのリアル 「バイト以外の時間はずっと無気力」でベッドから抜け出せず、授業にも通えない」


