北海道内で「国勢調査」をかたった詐欺行為が相次いで報告されています。警察や自治体は「本物の国勢調査とは無関係」であるとして注意を呼びかけています。インターネット上での偽装メールや、不審な人物が調査員を装って訪問する事例も確認されており、住民に警戒が必要です。
実際に届いた「偽の国勢調査メール」
道内の住民には、次のような件名のメールが届いています。
「【重要】2025年国勢調査へのご協力のお願い」
内容には「オンラインで回答すると記念品がもらえる」と書かれていましたが、これは虚偽の情報です。国勢調査は景品を条件に回答を促すことはありません。メール本文に記載されたURLにアクセスすると、金銭の要求や個人情報の不正取得につながる可能性があると警察は警告しています。
本物の国勢調査とは?
国勢調査は5年ごとに、国内に住むすべての人を対象に住所・世帯構成・職業などを調べる国の重要な統計調査です。調査の方法は以下の通りです。
- 調査票が各家庭に配布される
- 回答方法は「インターネット回答」「調査員への提出」「郵送提出」から選べる
- 調査員は必ず 調査員証(身分証) を携帯し、「国勢調査」と明記された専用の手提げ袋 を持参している
統計課は「国勢調査でメールによる回答依頼を行うことは絶対にない」と強調しています。
偽の調査員による訪問にも注意
メール詐欺だけでなく、偽の調査員を名乗る人物が各家庭を訪問するケースも報告されています。正規の調査員と偽者を見分けるポイントは以下の通りです。
- 必ず身分証(国勢調査員証)を提示できる
- 「国勢調査」と書かれた専用の手提げ袋を所持している
- 不審な態度や追加費用の要求があった場合は詐欺の可能性が高い
道民への呼びかけ
北海道は「不審なメールや訪問を受けた場合は、絶対に対応せず、すぐに市町村や道の担当部署に相談してほしい」としています。現時点で被害は確認されていないものの、今後の被害拡大を防ぐためにも早めの相談が重要です。
まとめ|国勢調査を装った詐欺から身を守るポイント
- 国勢調査は メールでの回答依頼は一切ない
- 不審なメールのURLは絶対にクリックしない
- 正規の調査員は 調査員証と専用バッグ を必ず携帯している
- 少しでも不審に思ったら 道や市町村へ即相談
国勢調査は社会の基盤となる重要な統計調査ですが、それを悪用した詐欺が広がっています。住民一人ひとりが正しい知識を持ち、冷静に対応することが被害防止につながります。