【総裁選】小泉進次郎氏の地元党員数をめぐる訂正問題 文春報道に抗議声明 海外出張で演説会は欠席へ

政治・政策まとめ

自民党総裁選(10月4日投開票)をめぐり、候補者の一人である小泉進次郎農林水産大臣(44)の地元、神奈川県連に関する「党員数訂正問題」が波紋を広げています。

文春報道と訂正をめぐる経緯

9月30日夜、「週刊文春オンライン」は、神奈川県の自民党員826人が「進次郎氏が会長を務める県連から、本人の意向に反して離党扱いにされていた」とする記事を公開しました。報道によれば、影響を受けた党員の中には「進次郎氏以外の候補を支持していた人々も含まれていた」とされ、ネット上で大きな注目を集めました。

一方、自民党の総裁選挙管理委員会は9月27日、神奈川県の投票資格を持つ党員数を「5万7344人」から「5万8170人」に訂正。増加分は文春が報じた「826人」と一致しており、全国の総党員数も「91万5574人」から「91万6400人」に修正されました。この訂正は「事務的な確認ミスの修正」と説明されていますが、SNS上では「なぜ総裁選直前に訂正が出たのか」という疑問の声が広がり、30日には「党員数訂正」というキーワードがトレンド入りしました。

小泉氏の抗議声明

進次郎氏は10月1日、「2025年9月30日夜に配信された文春オンラインの記事について」と題したコメントを報道各社に発表しました。その中で文春の報道について「著しく事実に反する印象を与える内容であり、極めて遺憾」と強く反論。さらに、代理人弁護士と協議のうえで記事の訂正を正式に求める考えを示しました。

進次郎氏の声明は、「誤った報道によって総裁選における公正性や党員・国民の信頼が損なわれることはあってはならない」とも指摘し、自らの立場を明確にしています。

総裁選演説会は「政府公務」で欠席

一方で、進次郎氏は1日からフィリピン・マニラで開催される「第25回ASEAN+3農林大臣会合」に出席するため出国しました。帰国は2日の予定ですが、同日に大阪で行われる総裁選候補者による所見発表演説会には「政府公務を優先する」として欠席する見通しです。なお、林芳正官房長官(64)も同じ理由で欠席する予定です。

まとめと今後の焦点

今回の「党員数訂正問題」は、単なる事務的修正なのか、それとも党内の運営における透明性や公平性に関わる問題なのかという点で、議論が分かれています。

今回の出来事から見えるポイントは次の通りです。

  • 訂正対象となった826人の党員処遇について、説明責任をどう果たすのか。
  • 報道機関による調査報道と、政治家側の反論がぶつかる中で、事実関係がどのように整理されるのか。
  • 総裁選という重要なタイミングで発生した訂正が、党員や有権者の信頼にどう影響するのか。

今後は、自民党および小泉氏本人からさらなる説明がなされるのか、また文春側が記事訂正に応じるのかが焦点となります。総裁選の行方だけでなく、政治と報道のあり方を考えるうえでも注視すべき問題といえるでしょう。

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