高市早苗氏の「ワークライフバランスを捨てる」発言が波紋を呼ぶ
2025年10月4日に行われた自民党総裁選で、新総裁に就任した高市早苗氏が就任あいさつで放った
「ワークライフバランスという言葉を捨てます。馬車馬のように働いてまいります」
という一言が、大きな論争を呼んでいます。
この発言は、働き方改革や男女共同参画の観点から「時代に逆行している」との批判を浴びる一方、
「日本再生のために覚悟を示した」として支持する声も少なくありません。
そんな中、フリーアナウンサーの古舘伊知郎氏が自身のYouTubeチャンネルでこの問題に言及し、
「公人の極みが“捨てた”と言って何が悪い?」と語った発言が注目を集めています。
古舘伊知郎氏の見解:「公人の覚悟を言葉で示しただけ」
古舘氏は動画内で次のように主張しました。
「高市さんの思想には共感しないが、“私は働いて働いてワークライフバランスを捨てた”というのは、公人としての覚悟の表れ。
総理という公職の極みにある人が『自分は命を削ってでも働く』と言うことに何の問題があるのか。」
つまり古舘氏は、
「ワークライフバランスを捨てる=国民全員がそうしろ」ではなく、
「自らが率先して働く」という自己犠牲的な宣言と解釈したわけです。
さらに彼は、「高市氏を言葉尻で批判するのは本質を見誤っている」と指摘。
「揚げ足取りではなく、意図を読み取るべきだ」と訴えました。
「馬車馬のように働いて」発言の問題点も指摘
とはいえ、古舘氏は全てを擁護したわけではありません。
高市氏の「党所属議員にも馬車馬のように働いてもらう」という発言には懸念を示しています。
「裏金問題などに関わった議員にも“働く口実”を与えてしまう危険性がある」
と述べ、
「政治家の働く方向性」そのものが問われるべきだとしています。
つまり、働くこと自体を否定するのではなく、
「何のために働くのか、誰のために働くのか」という目的意識を政治家が持つことの重要性を訴えたのです。
女性総理としてのメッセージ性と社会的影響
一方で、古舘氏の発言に対しては「女性総理としての影響力」を懸念する意見も出ています。
特に「ワークライフバランスを捨てる」という言葉が、
育児・家庭と仕事を両立する女性政治家や労働者たちへの圧力になりかねないという指摘もあります。
しかし古舘氏は、そこにも独自の視点で反論。
「公人としての発言を、民間人の生活感覚にまで当てはめて考えるのは違う」
とし、「高市氏個人の覚悟として受け止めるべき」としています。
確かに、すべての政治家にワークライフバランスを放棄させるような話ではなく、
国の再建という文脈の中での比喩的な表現と捉えることもできます。
古舘伊知郎氏の“お手並み拝見”スタンス
動画の最後で古舘氏はこう締めくくっています。
「いっとき日本を変えるためにやるって言ってるんだから、“お手並み拝見”でいいじゃないか」
つまり、批判する前にまずは実行力を見せてほしい、という立場です。
批判一辺倒ではなく、結果を見て評価すべきという冷静な姿勢が印象的でした。
SNSの反応:「同意」「まったくその通り」と共感広がる
古舘氏の動画には、多くの支持コメントが寄せられています。
- 「まったくその通り!」
- 「公人の極み、という言葉が響いた」
- 「高市氏の発言を批判するよりも、まず行動を見よう」
一方で、「ワークライフバランスを捨てる」という表現が誤解を生む危うさを指摘する声もあり、
賛否が明確に分かれる発言となっています。
まとめポイント
- 高市早苗氏の「ワークライフバランスを捨てる」発言が波紋を呼んでいる
- 古舘伊知郎氏は「公人の覚悟として問題ない」と擁護
- ただし「馬車馬のように働く」発言には一部懸念を表明
- 批判よりもまず「実行力を見守るべき」と冷静なスタンス
- 発言の意図を正しく理解することが、今の日本社会に必要
(出典:Yahoo!ニュース「古舘伊知郎、高市氏「WLB捨てる」発言に言及「公人の極みが”捨てた“と言って何が悪い?」
