🇯🇵 日本政府、外国人による土地購入の実態を精査へ
日本政府は、外国人による不動産取引の規制強化を視野に入れた調査を始めることを発表しました。
対象となるのは、カナダ・ドイツ・韓国・台湾の4か国で、これらの国々がどのように外国人の土地取得を制限しているのかを詳細に調べる方針です。
調査結果は今年度中にまとめられる予定で、将来的な国内法の見直しや法改正の参考資料とする考えが示されています。
🏛 背景にあるのは「外国資本による土地買収」への懸念
近年、日本各地で外国人や外国企業による土地購入が相次いでいます。
特に注目されているのが、
- 自衛隊基地や原発など安全保障上の重要施設周辺の土地
- 北海道や九州の広大な森林や水源地
といった地域です。
こうした土地が外国資本の手に渡ることで、
「安全保障に悪影響を及ぼすのではないか」
「水資源や農地が外国の影響下に入るのでは」
といった懸念の声が強まっています。
⚖️ 2022年に施行された「重要土地等調査・規制法」
2022年、日本では「重要土地等調査・規制法」が全面施行されました。
この法律は、安全保障上特に重要な施設――たとえば自衛隊司令部、原発、離島など――の周辺にある土地の利用を監視し、必要に応じて取引を規制できる内容です。
しかしこの法律には外国人による購入そのものを禁止する規定はありません。
あくまで「利用目的」や「安全保障上の懸念」がある場合に限り、国が対応できるという仕組みです。
そのため、与野党双方から
「抜け道が多すぎる」
「外国資本による実質的な支配を防げない」
といった批判が出ていました。
🌏 各国の規制はどこまで厳しい? カナダ・ドイツ・韓国・台湾の例
日本政府が今回調査対象としている国々では、すでに厳しい規制が導入されています。
🇨🇦 カナダ
- 2023年から外国人による住宅購入を原則禁止
- 住宅価格高騰と国内需要確保のため、5年間の一時的措置として導入
- 違反すると最高1万カナダドルの罰金
🇩🇪 ドイツ
- EU域外の外国人が土地を購入する場合、州政府の許可が必要
- 農地や森林については特に制限が強い
- 国家安全保障に関わる土地は外国資本の取得を制限
🇰🇷 韓国
- 外国人は土地取得を届け出制で管理
- 軍事施設や国境付近など**「制限地域」では購入不可**
🇹🇼 台湾
- 外国人の不動産取得は「相互主義」を原則とし、日本人が台湾で土地を買える国のみ許可
- 中国大陸の個人・企業は土地取得を禁止
これらの国々は、経済の自由と国家安全保障のバランスを取るため、明確な基準を設けています。
💬 政治的にも注目、与野党から「法改正を」求める声
外国人による土地取得問題は、直近の参議院選挙でも争点の一つとなりました。
自民党だけでなく立憲民主党や維新など野党からも、
「国内の安全を守るための法的枠組みが必要」
とする声が上がっています。
特に、自衛隊や原発周辺の土地が外国資本に買われるリスクについては、安全保障上の危機意識が共有されつつあります。
🧠 日本が直面する課題 ― 経済の自由と安全保障の両立
日本は、外国投資を歓迎する一方で、国家の根幹に関わる土地が海外の影響下に入ることを避けなければなりません。
しかし、土地取引を完全に制限すれば、
- 外国資本による地域開発や観光業投資が減少する
- 経済成長の機会を失う
といった懸念もあります。
この「自由」と「安全」のバランスをどこに置くかが、今後の議論の焦点となりそうです。
📌 まとめポイント
- 日本政府は外国人の土地購入を巡り、カナダ・ドイツ・韓国・台湾の制度を調査へ
- 外国人取引を制限する「重要土地法」はあるが、購入そのものは禁止されていない
- 各国では安全保障や住宅高騰対策として、すでに厳しい規制を実施
- 与野党ともに法改正を求める声が強まっている
- 今後、日本も「経済の自由」と「国家安全保障」の両立を迫られる
💡 読者への問いかけ
外国人による土地購入をどこまで認めるべきでしょうか?
経済活性化を優先すべきか、それとも安全保障を最優先にすべきか――
日本は今、重大な分岐点に立っています。
(出典:Yahoo!ニュース「外国人の土地購入巡りカナダやドイツの法規制を調査へ…与野党から規制強化求める声、法改正も視野」
