今回のジジポリでは、北海道旭川市で発生した大規模停電と、湿った雪による着雪被害の危険性、そして冬の備えの重要性について解説していきます。
① 導入:冬の始まりに起きた“予期せぬ停電” 旭川市で1万6000戸が一時停電
冬が近づくこの時期、北海道では雪の降り始めに伴うトラブルが増えます。
10月29日未明、旭川市や愛別町、東神楽町で約1万6000戸が一時停電しました。
停電の原因は、**湿った雪(重い雪)**が送電線に付着し、電線や樹木に影響を与えた可能性が高いと見られています。
北海道電力ネットワーク(ほくでんネットワーク)は、すでにすべての地域で復旧作業を完了しましたが、今回の停電は「初雪シーズンにおける警鐘」とも言えます。
② 概要:旭川・愛別・東神楽で停電 原因は“湿った雪”による送電トラブルか
29日午前0時半ごろ、旭川市東光・豊岡地区を中心に約1万3000戸が停電。
さらに愛別町で約1500戸、東神楽町で1070戸が影響を受けました。
停電は短い地域で30分ほど、長いところでは数時間続いたといいます。
ほくでんネットワークは、順次送電を再開させましたが、停電の原因について以下の可能性を指摘しています。
- 湿った雪が送電線に付着し、電線がたわんだりショート(接触)した可能性
- 雪の重みで折れた木が電線に接触した可能性
当時、旭川市には**「着雪注意報」**が発表されており、湿った雪が電線や木々に付着しやすい気象条件でした。
③ 専門用語解説:「着雪注意報」とは?
気象庁が発表する「着雪注意報(ちゃくせつちゅういほう)」とは、雪が電線や樹木などに付着して被害が出るおそれがあるときに出される注意報です。
特に湿った雪は軽い粉雪と違い、水分を多く含むため非常に重く、以下のような被害を引き起こします。
- 電線や鉄塔に雪が積もり、停電や通信障害を発生させる
- 樹木が折れたり倒れたりして、道路の通行や鉄道運行に影響を与える
- 屋根やカーポートに雪が積もり、建物の損壊につながることもある
このため、着雪注意報が出た際は「電気を使わない暖房器具や照明の準備」を呼びかける自治体も多くなっています。
④ 影響と今後の対応:停電に備える冬支度を
ほくでんネットワークは、「発電所から電力を送る送電線に雪や樹木が影響する場合、停電の恐れがある」として、住民に注意を促しています。
北海道のように冬季に湿った雪が降る地域では、次のような防災準備が重要です。
■ 停電時に備えるポイント
- 乾電池式のランタンや懐中電灯を常備
- 電気を使わない暖房器具(灯油ストーブなど)の用意
- スマートフォンのモバイルバッテリーを充電しておく
- 冷蔵庫や冷凍庫はなるべく開けないことで保冷時間を延ばす
また、近年では「雪害(せつがい)」による停電が増えており、送電設備の耐雪性を高める取り組みも求められています。
⑤ 読者への問いかけ
もし深夜に突然停電が起きたら、あなたの家庭はどう対応できますか?
特に小さな子どもや高齢者がいる家庭では、暖房や照明の確保が生命に関わる問題となります。
冬本番を前に、今のうちに**「停電への備え」**を見直しておくことが大切です。
まとめポイント
- 旭川市など約1万6000戸で一時停電が発生
- 原因は湿った雪による送電線への着雪や樹木接触の可能性
- 当時は着雪注意報が発表されていた
- 北海道電力が順次復旧、原因を調査中
- 停電時の備え(照明・暖房・通信手段)の確認が重要
(出典:HTB北海道ニュース「湿った雪の時は備えを 旭川市などで一時約1万6000戸が停電 雪が送電線に影響か 着雪注意報発表中」


