14日朝、小樽市桂岡町で登校中の中学生2人が、体長2メートルほどのクマを目撃しました。現場は住宅や工場が並ぶ地域で、人の生活圏にクマが現れたことにより、住民の間に不安が広がっています。
クマが現れたのは住宅地近く ― 登校中の中学生が遭遇
午前8時ごろ、小樽市桂岡町で登校中の中学生が、川の近くでクマのような大型動物を発見。警察によると、そのクマは約2メートルほどの大きさで、1頭で行動していたとみられています。
この地域は、住宅や工場が並ぶ場所であり、決して山中ではありません。目撃した生徒たちはすぐに大人へ知らせ、警察と市が現場を確認しました。
近隣の住民からは「この辺まで来たら怖い」「子どもが登下校中に出たら危険」といった声が上がっています。
8日にも同じ地域でクマのような動物が目撃されていた
今回の目撃の約1週間前、10月8日にも同じ小樽市内で、犬の散歩中の中学生がクマを見たという報告がありました。
続けて同じ地域で目撃情報が相次いでいることから、単発的な通りすがりではなく、同じ個体が生活圏に入り込んでいる可能性もあります。
市は警戒を強め、周辺の小学校では「登下校時の保護者送迎」を呼びかけている状況です。
なぜクマの出没が増えているのか? 背景には「食料不足」や「生息域の拡大」
ここ数年、北海道を中心にクマの目撃情報が増加しています。その背景には以下のような要因が考えられます。
- 山の木の実(ドングリやクリなど)の不作による食料不足
- 山林の開発や宅地化により、クマの生息地が人里に近づいている
- 温暖化によるクマの冬眠時期の変化
こうした環境変化により、クマが「人の生活圏」に出てきてしまうケースが増えているのです。
クマに遭遇したらどうすればいい?
環境省や北海道警のガイドラインでは、以下の点が重要とされています。
- クマを見かけたら近づかず、静かにその場を離れる
- 視線を合わせたり、背中を向けて走ったりしない
- 地域での出没情報をチェックし、通学路などを変更する
- 鈴やラジオなど音が出るものを持ち歩くことで事前に存在を知らせる
特に登下校時間帯は、人通りが少ない場所を避け、グループで行動することが安全です。
地域全体での対策が必要
小樽市では、今回の件を受けて警察や猟友会と連携し、警戒パトロールを強化しています。
しかし、クマの出没は一時的な問題ではなく、地域ぐるみの対策が必要です。
住民がクマの痕跡(足跡や糞など)を見つけた場合は、すぐに自治体や警察に連絡することが大切です。
あなたの地域ではどうでしょうか?
「自然と共存する」という考え方もありますが、子どもたちの安全を守るためには現実的な対策が求められています。
まとめポイント
- 小樽市桂岡町で中学生が体長2メートルのクマを目撃
- 8日にも同地域でクマのような動物が確認されている
- 背景には食料不足や生息地の変化などがある
- クマを見かけたら近づかず静かに離れることが重要
- 地域ぐるみでの警戒・報告体制の強化が求められる
(出典:HTB北海道ニュース「登校中の小樽市中学生が2メートル級のクマに遭遇 小樽市でクマ目撃情報相次ぎ警戒 住民に不安広がる」
