10月4日に開票される自民党総裁選では、小泉進次郎農相(44)、小林鷹之元経済安全保障相(50)、高市早苗前経済安全保障相(64)、林芳正官房長官(64)、茂木敏充前幹事長(69)の5名が立候補しており、各紙によると選挙戦終盤では小泉氏、高市氏、林氏の三つ巴の競争が続いていると報じられています。
こうした中、高市早苗氏は9月30日、登録者数500万人を超えるお笑いコンビ・オリエンタルラジオの中田敦彦氏(43)のYouTubeチャンネルに出演しました。対談では、旧統一教会(現:世界平和統一家庭連合)と自民党との関係や、政治と宗教の関係性について話題が及びました。
中田氏が指摘した統一教会問題
中田氏は動画冒頭で、自民党に対する国民の不信感の背景として、2022年7月に発生した安倍晋三元首相の銃撃事件を挙げました。この事件をきっかけに、党と旧統一教会との関係や、党内部の裏金問題が注目されるようになったと説明。また、旧統一教会と清和政策研究会(旧安倍派)など保守派との関係の深さについても触れました。
中田氏はさらに、教団の基本教義を紹介。旧統一教会の教義では、日本は韓国に対する歴史的な責任を贖う存在とされ、国民の資金が韓国の教団に流れていることが示されると解説。こうした構造が愛国者の観点から見て問題であると指摘しました。
高市氏の“知らなかった”発言
この指摘に対し、高市氏は「教義については知らなかった」と返答。さらに、教義の内容について質問されると、「初めて聞いた」と認めました。また、過去に旧統一教会と関わりの深いとされる媒体で対談した経験についても、「宗教の話ではなく、国際情勢や外交の話だった」と述べ、当時は教団との関連を認識していなかったことを強調しました。
中田氏は高市氏のこうした発言を受け、「安倍氏の死に関わる問題であるにもかかわらず、一切調べていなかったのは驚き」と指摘しました。高市氏は政調会長として多忙だったことを理由に挙げつつ、事件や教団の関係について詳細なリサーチを行っていなかったことを説明しました。
教祖や現トップについても認識薄
対談では、旧統一教会の創設者である文鮮明氏や現トップの韓鶴子氏に関する知識についても質問が及びました。高市氏は文氏の名前すら即答できず、韓氏についても中田氏の助けでようやく認識する状況でした。これに対して中田氏は、「政治と宗教の癒着によって国民が救いがたい立場に置かれる可能性がある」と問題の本質を強調しました。
高市氏自身は、政治家として暴力行為を正当化することは決して許されないと強調。一方で、旧統一教会以外の宗教団体においても問題は起きているとして、今後は消費者保護の観点から規制強化の可能性を示唆しました。
まとめ:高市氏と旧統一教会問題
今回の対談で浮き彫りになったのは、高市氏が旧統一教会やその教義に関して十分な知識を持っていないことです。政治家として関係性を把握していないことは、党内外からの信頼や説明責任の観点で課題といえます。一方で、暴力行為の非正当性を明確に述べるなど、国民感情に沿った姿勢も示されました。
今後の自民党総裁選や政治活動において、高市氏が宗教団体との関係や政治と宗教の問題について、より詳細な理解を示すことが求められるでしょう。政治家が国民の安全や利益を守るためには、宗教や組織との関係性に対して適切な認識と透明性が不可欠です。
記事のポイントまとめ
- 高市早苗氏は旧統一教会の教義や関係について“知らなかった”と繰り返した。
- 過去の対談や活動でも、教団との関係性を十分に把握していなかったことが明らかに。
- 政治家として暴力行為は決して許されないと強調。
- 今後は宗教団体を含む規制や消費者保護の観点からの対応が必要と示唆。
- 総裁選や政治活動において、政治と宗教の関係性の透明性が求められる。
(出典:Yahoo!ニュース「教義を初めて聞いた」高市早苗氏 旧統一教会について“知らない”連発…オリラジ中田は「一切調べてなかったのが驚き」と追及」
