【メガソーラー問題】野口健さん・つるの剛士さんが釧路湿原を視察 自然保護と再エネ推進のはざまで揺れる現状

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北海道の釧路湿原周辺で計画が進められている「メガソーラー建設」をめぐり、登山家の野口健さんとタレントのつるの剛士さんが現地を訪れました。両氏は建設予定地や周辺環境を視察し、自然保護の立場から問題点を指摘。さらに釧路市長との意見交換を行い、国の再生可能エネルギー政策と地域への影響について議論しました。


釧路湿原に迫るメガソーラー建設の課題

釧路湿原は日本最大級の湿原で、国際的にも貴重な自然環境として知られています。その周辺地域で進められているメガソーラー建設計画に対して、自然破壊の懸念が広がっています。

今回の現地視察は、猛禽類医学研究所の齊藤慶輔代表がSNSで問題を提起したことをきっかけに実現。絶滅危惧種オジロワシの保護活動を行う齊藤氏の発信が、自然保護活動家や著名人の注目を集めました。


野口健さんの懸念「国の法整備不足のツケが地方に」

現地での意見交換では、湿原の原状回復が極めて難しい現実が浮き彫りになりました。

釧路市議から「湿原は6000年かけて形成されてきた。破壊されれば復元は不可能」と説明を受けた野口健さんは、国のエネルギー政策の不備を指摘しました。

「国が法整備をしなかったしわ寄せが地方に回っている。北海道から問題を訴えることで、国にプレッシャーをかけるべきだと思う。日本は厳しいルールが整う前に突っ走ってしまった」(野口さん)

再生可能エネルギーの推進は地球温暖化対策として不可欠ですが、制度設計や環境配慮が不十分なまま導入が進んだことが、今回の問題を引き起こしているとみられます。


つるの剛士さん「自分事として考える必要がある」

視察に同行したタレントのつるの剛士さんも、問題を一部の関係者だけでなく国民全体が向き合うべき課題と強調しました。

「こういう問題が起きていることを多くの人に知ってもらわなければいけない。そして“自分事”として考えていきたい」(つるのさん)

再エネ事業は全国各地で進められていますが、その過程で地域住民や自然環境との摩擦が起きていることを象徴する発言といえます。


釧路市長との意見交換「釧路湿原を守れなければ日本全体が危うい」

その後、野口さんとつるのさんは釧路市役所を訪れ、鶴間市長と意見交換を行いました。

野口さんは次のように語り、釧路湿原の問題を全国的な課題として訴えました。

「釧路湿原のメガソーラー問題を救えなかったら、日本中どこでも救えないのではないか」

これは一地域の環境問題にとどまらず、日本の再生可能エネルギー政策全体に対する信頼性を問う言葉ともいえます。


まとめのポイント

  • 釧路湿原周辺で計画されているメガソーラー建設は、自然環境への深刻な影響が懸念されている。
  • 野口健さんは「国の法整備不足が地方にしわ寄せされている」と指摘。
  • つるの剛士さんは「自分事として考える必要がある」と呼びかけ、広く社会に問題提起。
  • 釧路市長との意見交換では「釧路湿原を守れなければ日本のどこでも守れない」との強い危機感が示された。

再生可能エネルギーの推進は不可欠である一方、その導入プロセスにおいて自然環境や地域住民の声をどのように反映させるかが重要です。釧路湿原のメガソーラー問題は、その課題を象徴する事例として、今後の政策議論に大きな影響を与える可能性があります。


(出典:Yahoo!ニュース「【メガソーラー問題】登山家の野口健さんらが現地視察「国が法整備しなかったしわ寄せが地方に回っている」「自分事として考えて」釧路湿原の原状回復も厳しい現状を目の当たりに…自然保護の立場で主張〈北海道〉」

【メガソーラー問題】登山家の野口健さんらが現地視察「国が法整備しなかったしわ寄せが地方に回っている」「自分事として考えて」釧路湿原の原状回復も厳しい現状を目の当たりに…自然保護の立場で主張〈北海道〉(FNNプライムオンライン) - Yahoo!ニュース
北海道釧路湿原周辺のメガソーラー問題をめぐり、登山家の野口健さんらが釧路を訪れ、建設予定地などを視察した。

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