2025年9月21日と28日の2週にわたり、北海道札幌市で鈴木直道知事に対するリコールデモが開催されました。両日とも多くの市民が参加し、道庁周辺や大通公園付近で行進が行われました。参加者には女性の姿も目立ち、日の丸の小旗を手に抗議の声を上げる姿が見られました。
デモの経過と参加者の動き
9月21日の初回デモでは、札幌市内の主要道路や道庁周辺でコールが行われ、YouTubeでのライブ配信も実施されました。全国的な注目を集め、コメント欄には鈴木知事の夕張市長時代の行政対応や、前知事・高橋はるみ氏への評価についての意見も見られました。また、知事が北海道に赴任した経緯や、地域政策に関する懸念も一部参加者の関心事項として挙げられました。
デモ参加者が主に問題視していた事案は以下の4点です：
- 夕張市長時代の行政対応
- 北海道百年記念塔の撤去に関する対応
- 倶知安町での開発工事に対する行政対応
- 釧路湿原でのメガソーラー建設工事への対応
9月28日の2回目のデモでは、参加者は初回の約5倍に増加し、報道では400人以上の市民が参加したと報告されています。デモ隊は道庁前や大通公園周辺を行進し、X（旧Twitter）やYouTubeでの情報拡散も活発に行われました。
デモの背景
リコールデモの背景には、鈴木知事の進める外国人向け民泊や観光促進策に対する一部市民の不満が影響しています。札幌市内では民泊物件の増加により家賃が高騰し、退去を余儀なくされる住民も出ており、こうした状況を懸念する声が上がっています。
また、地域の観光業や不動産市場における外国資本の影響についても、一部の市民から懸念が示されました。加森観光など中国系企業の買収や、知事の海外関連政策への関心がその背景にあります。参加者は「地域住民の生活や地域資源を守る必要性」を訴えました。
さらに、鈴木知事は知事就任前、2011〜2019年に夕張市長を務め、リゾート開発や再生可能エネルギー事業などで行政対応に関する指摘があったことも、デモ参加者の関心を集めました。メガソーラー建設に関しても、環境影響や地域経済への影響を巡り、一部で意見が分かれています。
支持率の変化と全国的な動向
鈴木知事は2019年知事選で高い得票率を記録し、コロナ対策期には支持率も高かったと報じられています。しかし、近年の政策や地域対応に関して批判的な意見が一部市民から増えており、XやSNS上では意見の投稿が活発化しています。こうした動きは、全国的な移民政策やグローバリズムに関する議論とも連動する形で注目されています。
デモ参加者は「特定の個人への攻撃ではなく、地域住民の生活や地域資源を守ることが目的」と説明しており、9月28日にはリコール署名運動も開始されました。現時点で知事側は公式コメントを控えており、今後の会見内容や道民の動向が注目されています。
まとめ
- 参加者増加：初回デモから2週で約5倍に拡大し、道庁前や大通公園で行進が行われた。
- デモの背景：夕張市長時代の行政対応、北海道百年記念塔撤去、倶知安町開発、釧路湿原メガソーラー工事など複数の事案への関心。
- 民泊・移民政策への懸念：外国人向け民泊や観光促進策に関する住民の不安が指摘された。
- 外国資本の影響：地域資源や経済に対する影響への懸念が一部で示された。
- 全国的な議論との連動：地方政策への意見は全国的な移民・グローバル政策に関する議論とも関連。
- 今後の焦点：リコール署名運動や知事の会見、地域住民の動向が注目される。
