高市早苗氏は総裁選出馬会見で、次のように述べました。
「超円高時代に海外に出て行った企業の国内回帰を促すためにも、日本の“ものづくり”を守るためにも、電力を安価に、安定的に供給できる体制が必要です。」
つまり、エネルギー政策を「産業の基盤」として位置づけているのです。
エネルギーコストが高いままでは、日本企業の競争力は上がらず、製造業の国内回帰も進みません。
そのため高市氏は、「経済とエネルギーを切り離さず、一体的に考える」姿勢を明確にしています。
原発の再稼働と「次世代型エネルギー」への移行
高市氏は、まず「安全性を前提とした原発の再稼働」を進めるとしています。
これは、電力の安定供給を確保するために不可欠とする立場です。
さらに注目すべきは、「次世代の革新軽水炉(かくしんけいすいろ)」や「核融合炉(かくゆうごうろ)」など、未来型エネルギー技術への積極的な移行方針です。
- 革新軽水炉とは:従来の原発よりも安全性を高めた最新の原子炉。
- 核融合炉とは:太陽のエネルギーと同じ原理で発電する「夢のエネルギー」。燃料がほぼ無尽蔵で、CO₂も出しません。
高市氏は2030年代の核融合実用化を目指しており、これが実現すれば「エネルギー自立国家・日本」への大きな一歩となります。
なぜ今、エネルギー政策が重要なのか?
ここ数年、日本はエネルギー価格の高騰に悩まされてきました。
ロシアのウクライナ侵攻や中東情勢の緊張など、世界情勢に左右されるエネルギー構造が露呈しています。
高市氏が掲げる「エネルギーの国産化・自立化」は、この不安定な国際環境を踏まえた現実的な答えです。
再生可能エネルギーを活かしつつ、原発や核融合の技術で国内供給を強化する。
それにより、「資源国に頭を下げる」構造を変えたいというのです。
未来の日本に必要な“エネルギー戦略”とは?
高市氏のエネルギー政策は単なる「原発再稼働論」ではありません。
むしろ、「技術と安全を両立させた未来志向のエネルギー構想」と言えます。
私たちの暮らしにどう関係するのか?
それは、電気代の安定・産業の活性化・雇用の維持など、生活のあらゆる部分に影響を与えるものです。
あなたは、どのようなエネルギー政策が「理想の日本」に近いと思いますか?
再エネ重視か、原発再稼働か、それとも新技術への投資か——。
まとめポイント
- 高市早苗氏は「資源国に依存しないエネルギー自立国家」を目指している
- エネルギー政策を「産業政策」と一体で進める方針
- 原発再稼働とともに、次世代の革新軽水炉・核融合炉への移行を推進
- 日本の電力コストを下げ、企業の国内回帰を促進する狙い
- 世界情勢に左右されない“強いエネルギー構造”を築くことが目標
(出典:毎日新聞デジタル「「資源国に頭を下げる」政策に終止符を 高市氏が考えるエネルギー論」


